暴力とは? 男が男にする暴力 その2

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いじめ

行政書士 兼 離婚情報コーディネーターの中森です。

※その1はこちら

 

◆暴力が発生するのは、たいてい非対称な間柄

非対称とは、社会的地位の非対称や力の非対称などがあります。例えば、上司から部下へ暴力、先生から

生徒への暴力、上級生から下級生への暴力などが典型例です。いずれも上下関係があり、加害者と被害者

の社会的地位が非対称です。加害者は、上下関係を利用して巧妙に被害者にせまってきますし、一人に

対して複数で襲いかかられたらひとたまりもありません。

加害者は抵抗できない被害者を狙って、暴力を仕掛けてきます。「一定年齢以上の男なら、相手をふり

払って逃げられるはず」と思われがちですが、このような条件のもとでは日々肉体的トレーニングに

励んでいる自衛官ですら、被害者になってしまいます。

 

◆たいていの加害者は、みずからの行為に無自覚

「その1」で書いた学校の部活活動の指導者が男子生徒に対して行った「全裸マラソン」。この指導者は

これを「メンタル・トレーニングの一環」と説明していました。またカメラ付き携帯電話で男子生徒

の下半身の写真を撮った生徒、これも「悪ノリ、いたずら」程度の気分です。この時、第三者である

私たちは、こうした人々の言い分をそのまま受けとってしまいがちです。しかし、それではいけません。

 

それは「メンタルトレーニング」「悪ノリ」で済ませてしまうとそうした行為を強いられた側は救われ

ないのです。こうした行為を許してしまえば、あちこちで同様の行為が発生し、いつか自分が被害者に

なるかもしれません。そのためにも無理強いをした側の行為を「暴力」と定義することで、無理強い

した側を加害者、された側被害者とすることができ、加害者側の責任を追及することができます。

「メンタルトレーニング」「悪ノリ」と定義されていたものを「暴力」であると定義しなおすことが、

被害者の側に立つことになるのです。

 

◆被害者が被害を認識していないことがある

男性の中には、暴力の被害を受けているにもかかわらず「大したことではない」「友人同士のいたずら、

スキンシップ」と自身の被害経験を捉えている人がいます。これは、当人たちにとって、その経験を

「被害」として直視するのはあまりに辛すぎ、被害を受けたと認めることは、加害者に抵抗できなかった

自分の「弱さ」を認めることになってしまうからだと思われます。

そうした思いにとらわれている当事者は、自分のことをじます。みずからの弱さに対する恥の念

は、女性よりも男性の方が深いものです。この社会には、「女は強くなければならい」という規範

はありませんが、「男は強くなければならない、強いはずだ」という規範は存在しています。

なので、男性は自分が被害に遭ったことを正面から認識しにくい傾向にあります。「友人同士のいた

ずら」ということにしておいたほうがずっとラクなのです。

 

殴られても、蹴られても、複数の人間に羽交い絞めにされ、性的ないたずらをされても被害者にとっては

被害経験を直視することはとても困難なことです。なので、「これは友人同士のおふざけであり、決して

暴力などではない」と認識するほうが本人にとっては辛くないのです。

人は、あまりに熾烈な経験をすると、自分を守るために自分が経験したことを、できるだけ辛くない

仕方で認識することがあります。こうした暴力の被害にあった人の中には、後遺症と思われる症状

苦しむ人がいるといいます。どう見ても「暴力」としか思えないことをされているのに、その人自身は

「暴力なん受けていません」と言っているような場合、それを鵜呑みにするわけにはいかないのです。

 

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