子どもの誕生で試される夫婦の成熟度
夫婦の関係が大きく変わったのは、子どもの誕生だった…
というカップルは多いのではないでしょうか?
子どもの誕生を機に、夫婦だけで一緒に行動する機会は
グンと減り、妻の夫への甘えも減少していきます。
◆性別役割と分業
子どもが生まれると夫には「安定的な収入を得ること」、
妻には「家庭を守り子どもを育てること」が期待されます。
そして、父親の不在が当然視され、周囲のサポートも十分に受けられないまま
子育てに孤軍奮闘する母親が、育児に強いストレスを感じることは珍しい
ことではありません。
このような「育児不安」は、共働きの母親に比べ、育児に専念している
母親により強くみられる傾向があります。
育児が大事と思えばこそ仕事を辞めて家庭に入ったものの、
育児は一生の生きがいにはならないという認識もあります。
そのため、育児に専念することと将来の自分自身の展望がつながらず、
アイデンティティ(自己認識)が揺らいでしまうのです。
◆父親不在
子どもが生まれると夫と妻の役割が固定的になります。
「子どもは母親が育てるのが一番」という根強い「母性神話」
も父親不在の育児が容認される背景をつくっています。
夫の不在はやむを得ないことと思いながらも、妻は「自分だけが…」
という焦燥感や不満が募ります。
出産を機に退職した妻の場合、社会から取り残されたような気もします。
◆母・子ども VS 父
父親の影が薄い家庭の中で、子どもとの関係は父子よりも母子の間で、
より強固なものになっていきます。
夫と妻という関係から、「父」と「母子」が並立する関係に
変化していきます。
それを象徴するのが就寝スタイルなのですが、子どもを真ん中に
川の字で寝る、あるいは父親のみ別室で寝るようになったという
家庭も多いでしょう。
◆一卵性母子
母親と子ども、とくに母と娘との距離は「一卵性母子」と言われるほど
近くなることもあります。
洋服の貸し借りをしたり同じ話題で盛り上がったり、まるで双子のように
仲が良い母子の間に、夫が入り込む余地はありません。
◆親として自分も成長する
子育ては、親として自分も成長したと感じさせてくれる体験でもあります。
思い通りにならない子どもを相手にしていく中で、物事を柔軟に考え、
どうしようもないものを受け入れる気持ちが育まれていきます。
自分の考えを持つ大切さを実感する機会も多くあります。
夫婦がチームで取り組めば、夫婦関係を成熟したものへと導く契機
にもなったはずなのです。
子どもの誕生はそれまでの大人だけの暮らしを一変させます。
子育てに時間と労力が割かれ、子ども中心の生活になっていきます。
この家庭の変化は、一般に好ましいものとして受け止められています。
しかし、現状では子育てはほぼ妻の役割。
子育てを一任される妻の心に葛藤が生まれたり、
母子関係が強固になるほど夫婦間の距離が離れがちに
なることは改めて認識しておくべきでしょう。
それが中高年になってから、夫をうとましく思う妻の心の底に
あることは否めないのです。
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なかもり法務相談事務所は、離婚問題という先の
見えない暗闇に灯りをともし、再び子どもと笑顔で
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