別居中の面会交流のそれぞれの思い
夫婦のどちらかが離婚を前提とした別居する際、
子どもを連れて家を出てしまうと、子どもと引き離された親は
子どもと会うことができなくなります。
そうなると、相手方に対して子どもとの面会交流を求め紛争に
発展することも少なくありません。
その際、
・子ども
・同居親(子どもと同居している親)
・非同居親(子どもと離れて暮らす親)、
は非常に厳しい心理状態となります。
◆子どもの心理
子どもにとって両親の別居は大きな生活の変化であり、
子ども自身がこれまで経験したことのない不安定な
心理状態となります。
また、子どもが小学生や中学生であれば、同居親と
一緒に自宅を出て転校を余儀なくされることも多いでしょう。
子どもにとっては一方の親との離別であると同時に
家族と同様に重要だった友人との人間関係も失うこと
になります。
また、子どもは、離れて暮らすことになってしまった
親に対して、
「一人ぼっちで寂しくないだろうか?」
「一人置いて来てしまったことで自分に対して怒っているのではないだろうか?」
と思いをめぐらす一方、
一緒に生活している親の不安を敏感に感じ取り、
「自分がどうすれば親を安心させられるだろうか?」
「元気に楽しそうにしてもらえるだろうか?」
と健気にまでに心を配ります。
◆同居親の心理
子どもを連れて別居を開始した同居親も、別居中、
特に別居後まもない期間は大きな不安を抱えます。
それは、別居後の生活を、まずは経済的にどう維持して
いけばよいのかという不安(これは実家に戻って当面の衣食住の
不安がないように見える場合であっても同様)、離婚を決意して
別居を開始した以上、早く経済的に自立した生活をしなければ
という思いを持ちます。
加えて、いつ子どもを連れ戻されるかわからないという不安、
さらには非同居親がどのような態度を示すか分からない…
など、多くの不安に怯えることになります。
◆非同居親の心理
突然の配偶者や子どもとの離別は大きな哀しみである
ことは言うまでもありません。
また、この深い喪失感から、こんな思いをさせられる
のは理不尽極まりないという同居親に対する怒りの感情
に変わっていくことも多くあります。
子どもを含めそれぞれに心理的に苦しい状況である中で、
面会交流の話し合いをすることがいかに困難であるかは
容易に推測できます。
しかし、一方の親との離別によって不安を抱えている子ども
に少しでも安心感を与えるためには、同居親に対するDVが
あったり、子どもに対する虐待が認められるなどの特別な事情
のある場合を除き、非同居親との「円満な」面会交流を
早急に確保することが重要になるでしょう。
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なかもり法務相談事務所は、離婚問題という先の
見えない暗闇に灯りをともし、再び子どもと笑顔で
暮らしていくためのお手伝いをさせていただく
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