男性が陥る「僕がキミを守る」の落とし穴 その3
「その1」でお話しした妻や子どもを、
②「仕事を通じて経済的サポートをしながら、情緒的サポートは
それとは別のところでしようとするケース」
とはどういったことでしょうか?
?この場合、仕事とは別ルートで情緒的サポートをしていきたいと
本人が希望していても、周囲の環境によってそれが叶わないこと
があります。
要は個人を取り巻く環境が問題となります。
◆本人の希望を阻む「長時間労働」
「長時間労働」は、経済的サポートを可能にするかわりに、
情緒的サポートの提供を不可能にしてしまいます。
子どもと接する・夫婦の会話をする・家事を分担する等といった
情緒的サポートを提供するには、それなりの「時間」が必要ですが、
長時間労働はその時間を与えてくれません。
特に日本人男性は仕事時間がもっとも長く、家事育児時間がもっとも
短いと言われています。また、いわゆる会社の「常識」もそれを
邪魔する要素になり得ます。
男性にとって「組織人」と「家庭人」を両立させるのは大変難しい
ことです。仕事でないところから情緒的サポートを調達するため
に家事育児への参加を試みますが、仕事を育児の両立は思いのほか
困難で、育児休暇を取ろうとすれば、会社の「常識」がそれを
阻みます。
◆7割以上はサービス残業と男のプライド
年間総残業時間のうち、給料に反映されるのは約3割、
残り7割以上はいわゆる「サービス残業」と言われています。
それでもサラリーマンは会社に楯突いたりしません。
そんなことをしたら会社から睨まれて、解雇やリストラの対象と
なったり、出世できなくなります。
それはまた「男は妻子を養うべし」という社会の常識を
守り通すことができず、男としてのプライドに傷がつきます。
不正に対しても楯突くのも「男らしさ」のはずですが、
カネにならない「男らしさ」よりも、カネになって優越感が持てる
「男らしさ」のほうを優先します。
こうして男は仕事にますます没頭させられることになります。
◆「ワークライフバランス」に乗っかってみる
最近では、国を始め各企業も「ワークライフバランス」を名目として
労働時間の短縮を進めています。企業にとっては人件費抑制につながり、
労働者側としては多少給料は下がるかもしれません。
しかし、貧困に陥らない範囲であれば、お金が多少なくなったとしても、
人間らしい暮らしができたほうがいいのではないでしょうか?
お金も稼げて、家事育児に参加できる時間も確保できれば、
男性も心おきなく妻子を「守る」ことができるようになるかもしれません。
賢い男性なら、家事育児の大変さを知って、自分と妻とは互いに
「守り」「守られている」関係にあったことを理解することができます。
自分だけが一方的に相手を「守って」いたのではないこと、
そのことに気づければ、それが一番の収穫かもしれません。
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