子どもが病気や障害を抱えたとき、どう向き合う? その1
行政書士 兼 離婚情報コーディネーターの中森です。
Bさんの次男は、手がかからない子どもでした。
一つのおもちゃを眺めたり、口に入れたりしながら何時間
でも大人しく遊んでいました。
Bさんが気になり始めたのは1歳半を過ぎた頃からで、
Bさんが呼んでも振り向かない、後追いをしない、言葉がまったく
出ない、唯一声を聞くことといえば、お気に入りのものが見当たら
ず激しく泣くときぐらいでした。
Bさんが病院に連れていくと難聴と言われましたが、
その診察に違和感があり、そんなときたまたまインターネットでみた
自閉症の特徴に次男の様子があてはまることに気づき、別の病院を
受診したところ、自閉症と診断されました。
◆Bさんとその家族
Bさんは夫、長男(健常者)、長女(健常者)、次男(自閉症児)
の5人家族。
Bさんの両親は遠方に住んでおり、年に一度会う程度、
夫の両親が1時間程度で行ける場所に住んでいました。
経済的には、特別に裕福でもないですが、安定した生活を送れていました。
夫は有名大学出身の会社員でエリート志向が強く、Bさんに対しても、
妻として母親としての要望を高く望みました。
近所や同僚の妻とBさんを比べることもあり、非難が高じてBさんに
手が出ることもありました。Bさんの両親は遠方に住んでいたし、
夫の両親は夫の妻に対する言動を知らなかったので、Bさんと
夫の関係の困難は、誰も気づいていませんでした。
◆次男の障害と夫の対応
次男の障害がわかったとき、夫は障害がある次男と生活する
ことは無理だと思い、それを何とかしてくれるところを
探していました。
そんな中、ある支援センターを探し出しました。
そこではBさんは、ごく普通の明るい母親でした。しかし、時折、
ひどく落ち込んでいることがありました。その多くは夫とトラブル
が起こったときで、夫はBさんの過去の失敗までも持ち出しては、
「こんな出来の悪い女はいない」と激しく非難し続けたそうです。
Bさんは
「私は何をやってもダメなんです」
「次男は自閉症だし、他人に迷惑をかけてばっかりで…」
とよく自分と次男のことを否定的に言っていました。
それでもBさんが唯一肯定感をもてるのは、次男とのかかわりでした。
次男が夫よりもBさんの言うことを聞いたり、Bさんが教えたことを
次男が学んだりすることで、Bさんは夫に対して優越感をもち、
母親としての肯定感、Bさんの肯定感となっていきました。
それを裏付けるかのように次男もよく成長し、それが相乗効果となって、
さらにBさんの次男へのかかわりを増やしていきました。
◆不安が押し寄せる
しかし時々、Bさんが療育を行わない日が出てきました。
Bさんのこれまでの人生には少なかった成功体験がいつ成功から
失敗に転がり落ちてしまうのかという不安をもたらしたようでした。
「今はいいけど、いつか上手くいかなくなる日がくる…」
との不安が押し寄せてきます。
また、Bさんが次男とうまく過ごしていても夫は、
「そんなの今だけだ。またすぐ悪くなる」と、母親としての
Bさんのかかわりや次男の成長を否定することも多く、それがBさん
と次男の親子関係を不安定にし、同時にBさんと夫との夫婦関係も
不安定にしていきました。
つづく
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なかもり法務相談事務所は、離婚問題という先の
見えない暗闇に灯りをともし、再び子どもと笑顔で
暮らしていくためのお手伝いをさせていただく
事務所です。
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